ミバエ類温度処理殺虫技術研修事業
※沖縄科学技術振興センターでの実施は、平成28年度をもって終了しました。
植物検疫における国際協力
東南アジアや南米等の多くの国々には、果物などに寄生して大きな被害を及ぼすミバエ類(ミカンコミバエ、チチュウカイミバエなど)が発生しているため、法律・規則により多くの果実は日本や米国等では輸入が禁止されており、農業振興・輸出促進上の課題となっています。
我が国ではミバエ発生国からの協力要請を受け、専門家派遣による蒸熱処理や低温処理などを用いたミバエ殺虫技術開発の支援を行ってきた経緯があり、現在においても技術協力要請は引き続き高い状況にあることから、(独)国際協力機構・沖縄国際センター(JICA沖縄)では1988年よりミバエ類殺虫技術研修を開設しております。
この研修では、各国の技術者に農林水産省の植物防疫所で培ったミバエ類の殺虫技術を提供しています。最終的にはそれぞれの国で、輸出したい果実に寄生するミバエ類を完全殺虫し、国際貿易への参加を助長することを目的として行われています。これらの技術協力により、タイ、インド、フィリピン、コロンビア、アルゼンチン等では国際貿易への参加が可能となる検疫処理技術の開発が行われました。
沖縄科学技術振興センターは2002年からJICA沖縄より同研修を受託し、研修運営に関する業務を行っております。
2016年度
研修員受入数:6名
受入国:ミャンマー、ペルー、スリランカ(3カ国)
研修員受入実績(1988~2016年度)
アジア地域 80名
中近東地域 9名
アフリカ地域 5名
北米・中南米地域 45名
大洋州地域 12名
(計151名)